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親野智可等先生に聞く 図鑑の選び方・活用法 第三回

親野智可等先生に聞く 図鑑の選び方・活用法

イラスト:Chao

これまで第一回「わが子に合った図鑑の選び方・買い方」、第二回「せっかく買った図鑑をどんどん活用するには?」をテーマにお話をうかがってきました。
第三回は「楽しみながらできる図鑑の活用法」です。具体的な親の声掛けの方法などもご紹介します。

第三回:効果抜群! 楽しみながらできる図鑑の活用法

図鑑を使ってもらうために、親は具体的にどんな声掛けをしたらいい?

第三回:効果抜群! 楽しみながらできる図鑑の活用法<br><br>

テレビをきっかけに図鑑を開くのは、とてもいい方法です。
例えば「ダーウィンが来た!(NHK)という番組でゾウを見たら、動物図鑑でゾウについて調べてみます。

するとさらに知識が増えますし、記憶の定着もよくなります。
また調べたものについての関心も高まります。

ニュース番組で地球の温暖化について見たら環境の図鑑で調べ、歴史の番組で徳川家康を見たら歴史図鑑で調べます。

親子のおしゃべりをきっかけにするのもいいですね。
例えば、弟が「ツバメが巣の中のヒナにエサをやるところを見た」と言ったら、鳥図鑑でツバメを調べます。

お父さんが「この前出張で行った北海道の釧路湿原はすごく広かった」という話をしたら、地理図鑑で調べます。

実際に体験したことをきっかけに図鑑を開くと、とても興味を持って見ることができます。
例えば、鉄道博物館に行ったら鉄道図鑑を見、JAXA(ジャクサ)を見学したら宇宙図鑑を見ます。

アサガオを育てるときは植物図鑑で調べ、カブトムシを飼うときは昆虫図鑑で調べます。

調べたところにマークをしておくと、記憶の定着に役立つ

ところで、このように図鑑で調べたときに、ちょっとした足跡を残しておくことをお薦めしたいと思います。

調べたところの見出しをマーカーで塗っておく、大事なキーワードを色ボールペンで囲んでおく、見たページの番号を丸で囲んでおくなどです。

このようにしていると、足跡がだんだんたまってきます。
すると、もっと増やしたくなってきます。

半年も続けていれば、あちらこちらに足跡がたまってきて、「マイ図鑑」という感じになってきます。

それに、足跡を見る度に読んだ内容が瞬間的に思い出されるので、記憶の定着にもつながります。

これらは博物型の図鑑についてでしたが、テーマ型の図鑑なら読み聞かせが効果的です。
テーマ型は絵本のような作りになっているので、写真やイラストを見せながら読み聞かせてあげるといいでしょう。

図鑑を使って親子でクイズも楽しめる

第三回:効果抜群! 楽しみながらできる図鑑の活用法<br><br>

博物型でもテーマ型でもお薦めできるのが、図鑑をもとにクイズをつくる方法です。
例えば、「サケとマスは同じ魚である。○か×か?」という○×クイズをつくります。

あるいは、次のような三択クイズをつくります。
問題:次のうち正しいのはどれですか?
ア 瞳は周りの温度で大きさが変わる
イ 瞳は周りの明るさで大きさが変わる
ウ 瞳は大きさが変わらない
こういったクイズを出して、「答えはこの図鑑の中にあるよ」と言って調べさせると、子どもが乗ってきます。

子どもに、「この図鑑の中からクイズをつくってお父さんに答えてもらおう」と投げかけるのも面白いですね。

オススメ! 図鑑の写真を写し書き

第三回:効果抜群! 楽しみながらできる図鑑の活用法<br><br>

最後に、子どもに大人気の方法を紹介します。それは、図鑑の写真やイラストをトレーシングペーパー(写し紙)に写すというものです。

まず、気に入った写真やイラストの上にトレーシングペーパーをのせて、ずれないようにセロハンテープなどで軽くとめます。

次に、トレーシングペーパーの上からボールペンとか4Bや6Bなどの鉛筆でなぞって描き写します。

最後に色鉛筆やサインペンで色を塗るときれいになります。
迫力のあるライオンやかっこいい電車などの絵ができあがるので、子どもは喜びます。

自分で描いてもうまく描けないことがありますが、なぞるという方法なら誰でもそれなりのものができます。

この絵を四角い厚紙に貼れば、オリジナルカードができあがります。

読み札をつくればカルタとして遊ぶこともできます。
このように、楽しい方法をいろいろ工夫して図鑑に親しめば、子どもの知識がどんどん増えます。
知的な好奇心もますます高まり、やがて勉強へのよい影響も出てきます。

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三回にわたり教育評論家・親野智可等先生に「図鑑の選び方、活用方法」についてお話をうかがってきました。
ちょっとした親の声掛けや図鑑の置き場所の工夫で、子どもたちが図鑑をどんどん使っていくことにつながっているのですね。
様々な種類の図鑑からお子さまに合う図鑑を探し、お子さまの興味や知識を増やすことに是非役立ててください。
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プロフィール

親野 智可等(おやの ちから)

教育評論家

1958年生まれ。本名 杉山 桂一。
公立小学校で23年間教師を務め、退職後は、全国各地のPTAや市町村の教育講演、本の執筆に精力的に取り組んでいる。新聞、雑誌、テレビ、ラジオなど多数出演。
著書は『頭がいい子の図鑑の読み方・使い方』など、多数。
教師としての経験と知識を子育てに役立ててもらいたいと、メールマガジン「親力で決まる子供の将来」(http://www.oyaryoku.jp/)を発行。教育系メルマガとして最大規模を誇る。

親野 智可等(おやの ちから)
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