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真鍋真先生にインタビュー わたしが恐竜博士になるまで

真鍋真先生にインタビュー わたしが恐竜博士になるまで

国立科学博物館のCTスキャナーで、恐竜の
頭骨を調べる真鍋先生 (撮影)對比地孝亘

「うちの子の夢は、恐竜博士」というお母さんも多いのではないでしょうか。男の子に恐竜は大人気。

『学研の図鑑LIVE 恐竜』の監修もお願いしている、国立科学博物館の真鍋真先生に編集部がインタビューしました。

「わたしが恐竜博士になるまで」

図鑑のヘビの絵がこわかった!

「わたしが恐竜博士になるまで」

恐竜が絶滅した6600万年前の地層を指し示す
真鍋先生(アメリカ・コロラド州で)

………真鍋先生は、アメリカ、イギリスでも学ばれて、現在、国立科学博物館グループ長として活動しておられますが、小学生のころは、図鑑をお持ちでしたか?

真鍋:昭和の子どもだったので、図鑑はセットで買い与えられていました。身近な自然のような図鑑があり、日本家屋の軒下にヘビが描かれていたのですが、それが怖くて、そのページの角を指先でつまんでめくっていたことを今でも覚えています。後に大学院の修士課程で恐竜研究の準備としてヘビの化石の研究をすることになったのですが、皮肉なことです。。。


………真鍋先生は、東京生まれの東京育ちとうかがっていましたが、小学生のころは、何に興味があったのでしょうか。

真鍋:生き物以外では、SLや電車、カメラ、自転車などに関心があった記憶があります。小学校の部活は飼育部で、ニワトリのチャボを担当したことを良く覚えています。市ヶ谷のお堀に釣りにいったこともありました。夏休みには愛媛県の祖父母をたずねて、虫採りをしたり、海にいったことが良い思い出になっています。

化石に触ったのは、大学生の時

「わたしが恐竜博士になるまで」

ラオスで化石の発掘をする真鍋先生

………チャボの飼育係ですか。鳥類は恐竜の子孫ですから、小学生のころ、恐竜に触れ合っていたということですね。(笑)でも、小さなころから恐竜が大好きというわけではなかったのですね。実際に「恐竜」に興味を持たれたのはいつごろでしょうか。

真鍋:「こどもの頃からの夢が叶って良かったですね!」と声をかけられるたびに居心地の悪さを感じています(もう慣れましたが、、、)。実物の化石を触ったのは大学に入ってからでした。大学院生になって恐竜の研究を始めました。ですから、親御さんには、「好きなものに出会うのは遅くても大丈夫ですから、焦らないでくださいね」とお話しするようにしています。ただ、小学校時代の親友の妹さんが、お兄さんと私の会話をなぜか覚えていて、「恐竜の色なんてわかるはずないんだ」という博識なお兄さんにむかって、私が「決めつけない方が良いよ」と諭していたそうです。。。


………現在は、研究により、化石から色がわかる恐竜がいるのですね。先生に監修をお願いすると、「わかっていないことはわからないと表現する、決めつけて表現しない」というアドバイスをいただきます。このころから、科学者の視点をお持ちだったのか、と納得しました。

自然に興味関心を

………小学生が図鑑を読む際、どんなところに注意したらよいでしょうか。

真鍋:1冊読むだけでなく、各社の図鑑を比較してみるといいと思います。理解が深まったり、新しい発見があったりします。

………最後に、真鍋先生のような恐竜博士になるためには、小学生なら、何に注意をしたらよいでしょうか。

真鍋:ティラノサウルスやトリケラトプスは骨になった化石を研究するしかないのですが、その骨の意味を知るためには現代の鳥類や爬虫類の知識がとても重要です。恐竜時代の気候や環境を知るには植物の知識が必要です。恐竜だけに関心があるのではなく、現代の身の回りの自然にも興味関心を広げて行って下さい。

………どうもありがとうございました。

プロフィール

真鍋 真(まなべ まこと)

1959年生まれ。東京都出身。
横浜国立大学卒業、米エール大学大学院修士課程修了、英ブリストル大学で博士号取得。
現在、国立科学博物館地学研究部生命進化史研究グループグループ長。
恐竜など、中生代の爬虫類、鳥類の進化を研究しながら、特別展の企画や図鑑の監修などを数多く手がける。

真鍋 真(まなべ まこと)
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